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キャンプで使うベストを作る

こんにちは、こんばんは。

じゅんじ
じゅんじ
キャンプブロガーのじゅんじです。

今回はキャンプで使うベストを作る話。

キャンプで使うベストを作ろうと思ったきっかけを話させてください。

キャンプ行きます!という「いかにも感」がない服が作りたい

大前提として、私は服とキャンプが好きなので、「キャンプでも」着れるものが作りたかった。

キャンプしかし、ただの日常着を私が作ることに意味があるのか疑問だったので、ただの服ではなく、キャンプで使えて便利なアイテムを作るべきなのでは、と思い始めたのがきっかけ。

でも、キャンプで便利な服なんて、市場に溢れてるのでは?と突っ込まれそうなので、勿論作る理由を考えました。

市場のキャンプウェアはいかにもキャンプ行きます!というようなデザインが多く(キャンプ用だから当たり前なんですが…)、家⇄キャンプ場を行き来するまで、そのいかにもなキャンプウェアを着ていることに違和感がありました。

そこで、キャンプに便利なデザインであるけれど、そこまで「いかにも感」を出しすぎないデザインでなければなりません。

では、キャンプ行きます!というような「いかにも感」にはどんな要素があるのか?

 

私なりの考察はこうです。

釣りや登山、寒冷地帯などで着用するようなジャンルに特化した服、アウトドア専用であること、雰囲気が出すぎた古着

あらゆるアウトドアに特化した服はオーバースペックすぎて見えたり、雰囲気が出過ぎた古着は「ガチの人」に見えてしまい、両者ともに「いかにも感」が出てしまうのです。

 

ここで、「いかにも感」の例を2つ挙げてみよう。

一つ目は、ポケットが多すぎる服。釣りやキャンプウェアのジャケットやベストによく見受けられます。

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コロンビアのフィッシングベストを徹底リサーチ。

例えばColumbiaのフィッシャーマンベストのように、釣りをする人であれば、多数のポッケが有用かもしれませんが、フィッシャーマンベストをファッションとして着用するのに躊躇した人もいたことでしょう。

上記の例であるようにフィッシャーマンベストでなくても、キャンプウェアでポケットが多すぎる服が見受けらます。

そもそもそんなにキャンプ服にポケットの数は必要でしょうか?服を作るにあたり、ポケット一つとっても「このポケットは必要か否か」を検証する必要があります。

「【ヴィンテージ古着】40-50's ハンティングベスト」

【ヴィンテージ古着】40-50’s ハンティングベスト

二つ目は、ミリタリー色や古着感が強すぎたりするもの。キャンプのバックボーンは野営、ミリタリーだと連想する方が多いからか、ハンティング系の古着を着用してる人をキャンプ場でたまに見かけます。

ハンティング系の古着は、バッグボーンが狩猟なので、狩猟感というか、いかにも「ガチの人!」みたいな雰囲気が強まってしまうのです。同様に雰囲気が出すぎた軍モノも、うまく着こなせないとガチの人!に見えかねません。

古着自体は格好いいけど、どこか合わせにくい。古着の矛盾があると私は思います。

 

 
 
 
 
 
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うまく着こなせている例を見てみましょう。

特にフィールドジャケットのライナーコートなんてものは女性から人気の様子。この画像の方のように古着をうまく着こなせれば問題ないですが、古着のこなれ感をうまくコーディネートするのは難しいと思う方、結構いるのではないでしょうか。

上記した「ガチの人!」にならないような、古着のアイテム選びも重要、セレクトした古着のコーディネートも重要…。

 

何が言いたいかというと、日常着から元々の用途が逸れすぎた服はコーディネートしづらく、いかにも感が強すぎると、キャンプ場から家に近くなるほどに、着用していること自体に違和感を感じるのです。

 

ちなみに私は古着も新品も着てコーディネートを楽しんでいるので、古着の良さは理解できます。ただ、古着特有の古びた趣ではなく、もう少し普段着とも合わせやすいものがあればな、といつも思うのです。(シャツが古着)

上記の2つの例をまとめると、いかにも感を出さない為には、あらゆるジャンルに特化しすぎないデザイン且つ程よくモダンであることが大事なのではないでしょうか。

程よくモダンでありつつ、街で着用しても違和感のない、街着とキャンプウェアの中間的立ち位置の服がこの市場には少ないと感じます。だからそんな服を私は作ろうと決意しました。

ベストを作る理由

なぜベストを作るのか?

結論から話すと、服のコーディネートのポイントになるような服が欲しい→キャンプによく行くから、重ね着しやすくキャンプで着て便利な服がいい→ベストを作りたいという経緯があります。

単なる日常着ではなくて、日常着とキャンプウェアの中間的立ち位置として、どちらのシーンにおいても違和感のない、利便性とファッション性を兼ね備えた服を作ろうと元々考えていました。

そして、どんな服を作るか?という議論になった時に日常着とキャンプウェアの中間に位置するアイテムは何であるだろうか、と考えました。

 

私が生活を営んでいく中で、目にする人、街ですれ違う人(朝夜の通勤時や東京都心部、休日のショッピングモールなど)を観察してきた体感では、日常着でベストを着る人は比較的少なく、袖ありのものを着用している人が多い印象でした。

シャツもスウェットもニットもジャケットも、全部袖付きの服です。(もちろんそれぞれにベストタイプはありますが)

日常着っぽさを残しつつ、重ね着しやすく、キャンプで便利な服とは?と考えていると、行き着く先は、袖なしの服だったので、ベストを作ろうと決めたのです。

ベストに求める条件

ベストを作ると決めてから、ベストに求める条件を考え始めました。

私の中で決めていたことは、フリーサイズで誰でも着用できること

その理由は、一つのアイテムで様々な体格にフィットできるなら私自身の時間的・身体的コストが良いから。

「え〜それって、単純に楽がしたいからかよ」と思われるかもしれない。

だが今後作っていく服の型数が増えていくにつれて、一人で全作業(デザイン企画・パターン&トワル作製・裁断・縫製)を行うことを考えると、次第に手に負えなくなってくる可能性が高いというのが、正直なところであり、切実な問題でもある。

そういった意味で、これから作るベストは調整可能なデザインにする必要があった。

ここで、調整可能なデザインを考えた時、肩紐付きのベストを作るという大枠は決定した。

1st サンプルの作製 〜大まかな仕様を決める〜

大枠が決まったところで、ファーストサンプルを作製した。

着用画像

第一条件である、肩紐付きのベストはクリア。便宜上、調整可能でフリーサイズになるように作製したかったからだ。

モデルの友人は身長187cm、細身寄り体型。画像のトップスはロンTを着用。

パッと見て、ベストの身幅が若干広いと感じたが、キャンプでは着込む事が多くなるので、身幅は丁度いいと判断した。

着丈は肩紐のカンの送りで調整できるため、身幅のサイズだけ考えれば良い。次に考えなくてはならないのは、ディテールだ。

ディテールに関しては、身頃に大きなポケットがあれば便利だと思い、フロント両サイドに大きなポケットを配置した。

スマホやガストーチ、チャッカマン、ポケットティッシュなど、キャンプで使う小物を収納するのには大きなポッケがあると助かる。

 

ただ、このタックのポケットが使いやすいか?と言われたら疑問しかなかった。

ポケットに手を入れた時にタックの部分がなんだか干渉する感じがした。(※タックの幅が太すぎたのも原因の一つ)

また、細かい小物を出し入れする際に、タックに小物が挟まるなど、タック部分の布が悪さをするかもしれない懸念も考えられる。なので、ポケットの形状に改善の余地があると感じた。

また、両サイドにハンマーループを配置し、ペグハンマーや一時的にペグをひっかけられるようにした。

設営時にハンマーとペグを持ちつつ、テントやタープのロープを引っ張りながら、ペグを打ち込もうとする時、意識が分散して、何かを落としてしまう事がよくある。

設営中にロープに繋がったポールを倒してしまうと近くにいる人の怪我の可能性もあり、危険だ。

でも服に、ハンマーループがついていれば、ハンマーを引っ掛けられて安全に設営に集中する事ができる。

以上のことから、ハンマーループは大事なディテールだと実感したので、身頃両サイドのハンマーループは採用する事にした。

1stサンプルを作ってキャンプ場で設営〜撤収まで着用し、サンプルベストの良し悪しがなんとなくわかってきた。

サイズ感とハンマーループの仕様は良かったが、ポケットの数や大きさ、形状がこのままで良いか否かを検討する必要がある

 

例えば、ポッケの大きさも、単純にポケットのサイズを大きくするのか、マチを付けて奥行きを出すのか、タックの幅を狭くしてポケットの両側に移動させるなど、色々と手法がある。

また、ポッケが左右対象である必要があるか?という疑問もある。アシンメトリーがデザイン的におしゃれなのではないだろうか?でも機能的にはどうなのか?

2ndサンプルではポケットのディテールを考察していくこととする。

2ndサンプル作製 〜ポケットの考察〜

1stサンプル作製した後、キャンプ場で使用テストを行い、ポケットについて様々な疑問が浮上した。

そこで、フロント左右にシンメトリーのポケット、フロント左右にアシンメトリーのポケット、2つの2ndサンプルを作り、実際のキャンプで使用テストを行った。

アシンメトリーのポケットver.ベスト

シンメトリーのポケットver.

ベストを着たまま、一泊過ごした結果として、ポケットがアシンメトリーである必要はないと感じた

なぜなら、ポケットの形状が左右で違うため、ポケットにものを入れる時に「左右どっちに入れよう..」と一瞬の迷いが生じてしまったから。

たかがポケットだろ?と思う方もいるかもしれないが、ものをポケットに入れる際に迷いや躊躇があると、無意識のうちに「このベストは使いにくい」と脳内変換が起こる。

「右ポケットは小さくて薄いもの、左ポケットは比較的大きいものが入る」と頭で覚えないといけないのも、なんだか面倒臭く感じた。

ユニクロ / ヴィンテージレギュラーフィットチノ(ゆったりテーパード)

通常のパンツもポケットが両側にあるように、右利き左利き関係なく、ユニバーサルデザインまではいかないだろうけど、無意識で使いやすいという点では、アシンメトリーではなく、シンメトリーで形状も同じポケットが最善のデザインなのではないだろうか。

このポケットについての記述は私の考察であるが、グループキャンプで友人にどっちのポケットがいいか? と聞いたところ、シンメトリーのマチポケットのベストを選んでいた。

どちらにせよ、シンメトリーである事が、シンプルで使いやすいというデザインに近づくヒントなのではないかと今回の製作で学んだ。

デザインを決定させる

1st、2ndサンプルの試行錯誤を経て、ディテールの問題点を洗い出せたので、ここからデザインを決定させていく。

2ndサンプルのポケット検証では、シンメトリーが使いやすいという結論に落ち着いたので、シンメトリーのポケットを採用。

ポケットのサイズも丁度良く、シンプルに大きく左右に2つシンメトリーに配置することにした。

もし今後、改良版を作る際にポケットを増やすなら、シームポケットを作るなど、あくまでシンプルな仕様で検討してみたい。

ポケットの容量をどう増やすかの件だが、タックよりも、ポケット自体にマチをつけることで手をポケットの中に入れた時に、タック部分の布が手に干渉しにくく、物の出し入れがし易いことがわかった。

デザイン的にもマチポケットに変更したことで、スッキリモダンに見える。

さらに、ポケット自体にマチで奥行きを出した分、ポケット幅が増えたので、ポケット上部にゴムテープを仕込んで絞りを入れた。

また、1st サンプルではポケットにフラップが付けていなかったが、中に入れた物が飛び出ないようにポケットのフラップは必要だと感じた。

2ndのシンメトリーポケットver.サンプルのように、フラップがつくと、ゴム部分が隠れて、機能・デザイン共にグレードアップ。

そして肩紐に関しては、共布で作ることにする。共布にすることで、ベスト全体がシンプルにまとまる。

生産効率的に、同色のテープを使うことも考えたが、身頃の生地の色に近いものがあるとは限らないし、肩紐と身頃の色が違うと、肩紐と身頃でデザインが分離して見えて、一体感が損なわれてしまった(少し縫い付けて俯瞰してみた)ので、肩紐テープ案は今回見送った。

ちなみに、既製品のアウトドアウェアのベストは、生産効率的にも紐はナイロン系のテープを使っていることが非常に多い印象がある。

(※ただ、snowpeak社の焚き火ベストは、アラミド素材をの生地なんかは、素材自体に艶があり、非常に高級感があります。アラミド素材のようなハイエンドな素材が身頃に使われている場合はナイロンのテープがデザイン上マッチし、ベスト自体の強度も増すと考察しています。)

 

ここで、肩紐を含めた前身頃のディテールはこれで以上とする。

 

次は後ろ身頃。

1stサンプルの後ろ身頃ハンターポケットについては、裾側の角ばりがきになる為、ラウンドさせてベスト全体のデザインと馴染むように修正することにする。

細かいところであるが、こういった見え方の調整や辻褄合わせをすることで、服自体のクオリティを上げていく。

ベスト第一弾の完成形

何回か試作を重ねて第一弾が完成した。

フロントの両サイドに大きいマチポケット(マチは3cm程)をシンメトリーに配置、物が落ちぬように、フラップ付き。

マチポケットは、物が飛び出ないように上部にゴムテープを仕込んだ。

フロントはベルトをカンに入れて留めて調整可能。

肩紐はカンの位置を調整できるので、ベストの丈を変更可。

このベストについては、基本的にワンサイズで作製していくつもりなので、肩紐の調整で体型に合わせて頂きます。

後ろ見頃にはハンターポケット。1stサンプルよりも裾がラウンドされて、かなり収まりが良くなった。ハンターポケットがあることで、キャンプの雰囲気が。

個人的に後ろ身頃のハンターポケットは7割→デザイン、3割→実用と捉えています。理由は自分でものを入れにくいから。

用途としては、あまり出し入れしない柔らかいものを入れておくのがオススメ。予備のゴミ袋とか、座った時にあまり干渉しないもの等。

あと、キャンプで他の人にさっと背中に何か入れてもらったりするの、粋なのでは。「ここに入れてー」と背中を指さしたりなんかしたら面白いかも。

身頃のサイドに1stサンプルで採用が決定していた、両サイドのハンマーループも健在。

ハンマーは勿論ペグを引っ掛けることもできます。20cmよりも、30cmなど長いとより引っ掛けやすい。※画像は1stサンプル

完成したベストのディテールは以上です。

ちなみに素材はウールモッサ。温かみがあり季節感も演出してくれる。また、ウール特有のシワになりにくさもポイントの一つ。

インにもアウトにも着れるような素材を探して、中厚手のコットンか、ウールモッサの2種類が候補で、今回はウールモッサを使用しました。

今回は秋冬の季節感が出ると思い、ウールモッサを使用しましたが、コットンは年中使えるので、コットンを主軸で作っていくのも良いですね。

総括

今回は冒頭でお伝えした街で着用しても違和感のない、街着とキャンプウェアの中間的立ち位置の服を目指してベストを作製した。

実際に肩紐のついたベストを街中で見かけることはあまりないかもしれない。なので、ベストの形以外のところで日常着に近づける努力をした。

肩紐を共布にして、金具は極力減らし、素材も服地に使われるようなコットン・ウール(天然繊維)をセレクトした。

結果、日常着に合わせても馴染みやすい服に仕上がったのではないでしょうか。

女性が着るとこうなる

ちなみに、女性でも肩紐の調整で着用してもさほど違和感は無かった。

しいて言えば、男性よりも女性は体が小さいため、身幅が少し余ってしまう。両サイドは腕で隠れるので、気にならないと言えばそれまでかもしれない。

フリーサイズで着れなくもないが、一応メンズ推奨ということにする。

ベスト製作の今後について

私が作るベストを欲しい!という方がいれば作製して販売していく予定です。

ただ、まだ実験的なところがあるので、販売が決定したら、ネットショップを始めることも視野に入れてます。

頭では色々と「こういう服がキャンプであったらいいのに」というアイデアはたくさん思いつき、スケッチが溜まっていく一方ですが、ベストを作成しているのは私本人だけなのが現状です。

ベストの販売と同時に、思いつくアイデアから新商品の開発も同時並行でやっていきたいとも考えています。

なんにせよ、まだまだ始まったばかりの試みですので、口だけ先走らぬように、行動していきます。私の活動にご興味がありましたら、どうか暖かい目で見て頂けたら幸いです。。

今後とも当ブログ「キャンプ行かない?」と私、じゅんじをよろしくお願い致します。

 

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